先日、わははの会(助産所わでお産した、あるいは関わった母たちの会です)で勝村理栄さんをお迎えしてお話会がありました。
勝村久司さんの ぼくの「星の王子さま」へ―医療裁判10年の記録 という本の当のご本人にお話を聞きました。
ざっくりと勝村理栄さんのお産の歴史を遡ります。
第1子
枚方市民病院でのお産。
陣痛促進剤被害により緊急帝王切開後、赤ちゃん死亡。
第2子
阪南中央病院での経膣分娩。
第3子
阪南中央病院にてお産。
子宮破裂、緊急帝王切開。赤ちゃん脳性麻痺、生後まもなく死亡。
第4子
大阪府立母子総合医療センターにて帝王切開でのお産。
第5子
大阪府立母子総合医療センターにて早めの入院、大量出血、緊急帝王切開でのお産。
まさに、壮絶なお産歴のある勝村理栄さん。
第1子に本当に人として扱われないお産現場に身の毛もよだちます。
陣痛促進剤と知らせられずに飲んでいた錠剤。更に陣痛促進剤の注射。
それだけでもどんなに不自然で、また赤ちゃんやお母さんにも大きな危険が及びます。
その後、このお産の件で裁判に及びますが、その際のカルテ改ざん、隠し。
もう、医療現場の常識を疑いたくなることがらばかり。
でも、勝村夫妻は強く、勇気のある10年を過ごされ、裁判での勝訴を勝ち取りました。
資本主義の医療。
選ぶことは多様だけれど、ほとんどの場合は資本が優先。
そんな世の中なんです。
カルテも改ざんされ、真実とは違うウソを堂々と発言できる自由。
恐ろしいです。
理栄さんは第2子お一人をVBAC、経膣分娩されています。
とても勇気がいったと思います。
「大きな達成感があった」と。
実は、この会に参加する前に、「涙涙のお話になるのかな」と思っていましたが、いや、ぜんぜん、そんな事はなく、淡々と説明される理栄さん。
きっと、壮絶な悲しみや辛さを、裁判や周りの方に伝えるうちに、自分の中で整理され、納得していったんだと感じました。
詳しくは、著書をお読みいただけると分かりやすいかと思います。
左が勝村理栄さん。右は助産所わの芝田和美さん。
manabe