今回は助産師さん6名にお母さん2名、そして看護学校の学生さんも来てくださって、にぎやかになりました
今回のテーマは「産後ケアについて」
そもそも産後ケアって何?っていう方が大半なのではないでしょうか?
それもそのはず。これはまだ新しい取り組みで、2017年6月1日から始まったものなのです。
これは虐待防止法により、考案された事業。
奈良市では産後4か月までのお母さんと赤ちゃんで、
☆お母さんの体調不良や育児不安等がある
☆ご家族等から家事、育児等の十分な産後の援助が受けられない
方が対象となってます。
利用方法としては・・・市の健康増進課へ電話で相談、利用希望日の3日前までに本人の申請が必要とのこと。
全国的には、ショートステイ、デイケア、アウトリーチ型とあります。
アウトリーチ型というのは、助産師さんがお宅に出向くなどしてケアをするやり方。
全国で行っている市町村も少なく、奈良では奈良市、天理市、生駒市だけ。
奈良市ではショートステイ、デイケアとそれぞれ7日間利用できます。
料金も自治体によって、まちまち。奈良市はショートステイ一泊2000円(安い!)デイケア一日1000円。
(アウトリーチ型は行っていません。)
生駒市は6000円だそうです!これは全国的に見ても一般的だそうで。奈良市はとってもお得!
そこで、
奈良市で実際に行っている青柳助産院の青柳先生が状況をお話してくださいました。
まず、奈良市で行っているのは、奈良県総合医療センター、青柳助産院、石井助産院、そして岡村産婦人科が最近始めたとのこと。
そもそもやっているところが少ないし、医療センターも岡村産婦人科も自分のところでお産した人だけ。それも産後から続けて入院している人のみ。
出産したところでなくても受け入れてくれるのは、青柳助産院、石井助産院のみとなります。
件数は、健康増進科の保険師さんが、青柳先生と石井先生のところに半分ずつ振り分けてる感じ。
青柳先生の感想としては・・・すぐに関係性を築かないといけないし、その人が何を求めてるのか把握しないといけないのだと。
利用者さんの希望としては授乳に関することでケアしてもらいたい人が大半だとか。
休養を求めていらっしゃる方もいると思うので、授乳のタイミングを見計らって入って行くのだそうです。
そしてデイは終わるのが午後7時となっていますが、冬の寒い時にバスに乗って帰るのは気の毒なので、バスの時簡に合わせて早めに夕ご飯をお出ししてくれるのだとか。
こんなに手厚くしてもらえたら、利用する人にとってはとってもありがたーい事業だと思うのだけれど、
そもそもあんまり認知されていません。
奈良市では母子手帳をもらいに行った際、他の資料と共に冊子をもらいます。
それはまだ良い方で、生駒市はホームページで見てもまず見つかりません。
生駒市の高杉助産院さんではこの1年で2人が利用したそうですが、
そもそも生駒市は6人分の予算しかとっていないそうで、あまり公にされても困るというのが本音かと・・・。
と、予算の関係もあり、まだまだメジャーになるには課題が多そうです。
そこで、参加者の助産師さんからは
「おっぱい(ケア)無料券を渡して、助産師と繋がり、ケアが受けられるようにしてはどうか?」
「しみんだよりに載せたりするともっと事業を周知することが出来るのではないか?」
など意見がでました。
「助産院で出産した人はいいけど、普通の産婦人科で出産した人は、退院したらぷつっりと関係が切れてしまうから、
どこへ相談したらよいのかわからないよね。」と。
確かに。乳腺炎になってどこへ相談したら良いのかわからないという友人に相談され、私も青柳先生を紹介したことがあります。
総合病院で出産したけれど、産後おっぱいがどんどん出て来てるのに飲ませ方が分からず、
みんな忙しそうでほとんどケアしてもらえず乳腺炎になり、
退院時にはほとんど出なくなってしまって、
母乳育児を諦め2ヶ月毎日泣いて過ごしたというお母さんの話も聞いた事があります。
そんなとき、地域の助産師さんとに相談したらいいんだと知っていたら・・・。
青柳先生も「地域でおっぱいケアできるところが当時は本当に少なくて、
じゃあ私がやったらいいわ、と思って助産院を始めたの。」と。今年で21年目になるそうです。
参加していた芝田先生も「私も母親教室で、地域の助産院紹介するよ。おっぱいのこと相談するのはここに行くのよ、って。」
地域の助産師さんと繋がることで、産後ケアもおっぱいケアも、その他の子育て情報なんかも充実したら、
もっともっとみんな出産・子育てがしやすくなるのではないでしょうか?
今後はっぴい明日でも、産後ケアがもっと拡がるよう、何らかの取り組みをして行きたいと考えています。
みなさま、ご意見、いいアイデアがあれば教えてくださいね☆